八ヶ岳の縦走
            2005/7/24−26

鈴木さんから、「内炭先生が7月に八ヶ岳を歩く予定があるよ」と聞かされて、
「え! 八ヶ岳=A懐かしいなぁ。もう一度行ってみたいなぁ」と思って申し込んだのだ。
若い頃、友人の一孫君と二人で、テントを担いで、歩いたことがある。
どこから歩き始めたか、どういうコースの歩いたのか、まったく記憶にない。
ただ最後は、蓼科から下って、白樺湖畔にテントを張ったことだけは覚えている。

まず、今回の予定コースを紹介しましょう。
7/24 奈良発〜美濃戸口〜美濃戸〜赤岳鉱泉泊
7/25 赤岳鉱泉〜硫黄岳(2760m)〜夏沢峠〜根石岳(2603m)〜天狗岳(2646m)〜中山峠〜黒百合ヒュッテ泊
7/26 黒百合ヒュッテ〜中山(2496m)〜高見石〜麦草峠〜茶臼山(2384m)〜縞枯山(2403m)〜ピラタス蓼科ロープウエーにより下山〜蓼科中央高原横谷温泉(温泉&昼食)〜奈良へ

ルートを地図でお示ししましょう。(赤線が今回歩いたコースである。黄線は当初の計画に含まれていたが、悪天候のため変更・中止された部分である)


第一日目(7/24)

近鉄高の原駅バスターミナルを出発したのは7時である。
今回の参加者は26名と内炭ご夫妻の総勢28名である。
名神、中央自動車道を走り、諏訪南ICで下りて、美濃戸口に着いたのは、12.45分である。
 
支度を調え、軽く準備運動を終え、13.11出発する。
出発に先立ち、内炭リーダーから、
「水は体重1キロで、1時間あたり5ccが必要である。例えば、体重60キロの人は1時間で300cc。これから3時間の予定であるから900cc、約1リットル。これをめどに水を用意してください」との話がある。
この地点は、標高1465mある、という。
樹林地帯の広い砂利道をテクテク歩きはじめる。
 
14.02分 美濃戸山荘に着く。
此処で休息。
気温は22度である。
 
山荘の前から雲に覆われている山が見られる。
店の人に聞けば、「あれは阿弥陀岳だ。赤岳はあの奥のほうでここから見えない」という。
 
山荘のそばに立てられている案内図をご紹介しましょう。
この山荘から右手に進めば、赤沢に沿って行者小屋から赤岳への登り道である。
われわれは左手に北沢に沿って、赤岳鉱泉を目指して歩く。

歩く道すがら、花を見つけてはパチリ!パチリ!
 

 
北沢をゴウゴウと流れる落ちる水の音を聞きながら林間を進む。
美濃戸山荘で気温が22度だったが、気温も登るほどに下がって、19度である。
風も少しはあるせいか、さほど暑くは感じない。
 

 
きれいな花を見つけても名は知らず。調べて覚えようという気力のない自分を反省しながら・・・
  

 


16.11分 「赤岳鉱泉」の宿が見えてきた。
その背後に山が聳えている。
左のピークが「大同心」、右が「小同心」だ、という。
この奥に横岳(2829m)があるというのだが、ここからは見ることはできない。
遠くの高い峰は雲に覆われている。
 
テントが一張りはられている。
 
この宿は収容250名で、通年営業している。
冬でも山に登る人がけっこういる、というのだ。
標高2218mにあるのだ。
男性陣、女性陣それぞれ一部屋にまとまっての部屋割りである。
「すぐに風呂に入れる」という。
山の宿で風呂に入れるなんて最高である。
浴槽は4人入ればいっぱいであるが、汗を流すのにはこれで十分な広さである。
此処は水が豊富であるのだ。
 
湯上がり後は、外にでて生ビールで乾杯である。
「お値段わ?」って、一杯800円である。
 

 
6.30分から夕食である。
ビーフシチューと豚汁、サラダで、山小屋の料理としては味も素晴らしく、
量も十分で満足!満足!
山小屋のトイレというと、臭いがひどいのが普通だが、
ここの宿のトイレは全然臭いがなく、綺麗なのが素晴らしいなあ、と思う。
7.30分頃には寝てしまった・・・スヤスヤ・・・・

第2日目(7/25)

今日の行程は、硫黄岳(2760m)〜夏沢峠〜根石岳(2603m)〜天狗岳(2646m)〜中山峠〜黒百合ヒュッテ泊である。

寝たのが早かったので、3時には目を覚ます。
4.55分外に出て眺めた赤岳の姿である。
昨日は赤岳は雲に覆われて見られなかったが、
今朝は赤岳天望荘、赤岳頂上小屋がはっきりわかる。
  
大同心、小同心の山並みがくっきりと見られる。
 



5.30分から朝食する。
6.15分には出発するというので、支度を終え、弁当をもらって、集合である。
今日は雨の心配はなさそうである。
「晴れ」は山歩きには最高の恵みである。
出発前に、簡単に準備体操。
内炭さんから、「山歩きは集中力と緊張感が大切である。昨日も3件の転落、滑落事故が起こっているので十分注意が必要である。山歩きは自己との闘いである」との注意がある。
記念写真と撮って、さあ、出発!



6.34分 阿弥陀岳(2805m)が朝陽に輝いて見えてくる。

赤岳も阿弥陀岳の左のほうに見えてきた。
 
6.37分 大同心から赤岳までの山容がくっきり浮かび上がって見える。

7.36分 硫黄岳もだいぶ近くになってきた。

7.38分 「わぁ! これは眺めがいいなぁ!」と、しばらく立ち止まって写真を撮る。
横岳(2829m)、赤岳(2899m)、阿弥陀岳(2805m)が目の前に!


 
7.43分 「赤岩ノ頭」はもうすぐである。

7.45分 「赤岩の頭(2656m)」に到着する。
ここは広い鞍部である。
硫黄岳(2760m)はなだらかな上りを標高100mほど登れば、もうすぐだ。
みんな写真と撮りあっている。

7.56分 赤岳、阿弥陀を背景に、記念写真と撮って出発だ。
 
登る道すがら、花を見つけてパチリ!
 

 
火山だったことを思わせる黒灰色の岩石の上を歩いて頂上へ。
 
8.24分 硫黄岳の山頂に着く。
樹木がまったく生えていない。だだっ広い山頂である。
小さな避難小屋?と、あとは道標やケルンしか見られない。
  

 
「三角点は向こうにありますから、希望者はリックを置いて」と言われている。
僕もリックを置いて出かける。
歩く左手は垂直に切り立った絶壁である。
三角点はこの絶壁の左方向の先端に近いところにある。かなり歩かなければならない。

三角点までの歩く道すがら、綺麗に咲いている「コマクサ」などを見つけては、みなさかんに写真を撮っている。
  
これが「三角点」である。よくよく見なければわからないような変哲もない標識である。

はるかかなた、下の方に青い屋根の小屋が見える。
これからわれわれが向かう夏沢峠にある「ヒュッテ夏沢」である。
  
9.01分 「三角点」から戻って、みんなで記念写真。

こんなケルンが硫黄岳から横岳に向かう尾根にいくつも建てられている。
雨霧や冬山などの目印に造られたものであろう。
樹木がまったくないので山頂や尾根では、これがルートの唯一の目印になるのであろう、と思う。

9.43分 「ヒュッテ夏沢」に到着する。
小屋で、ペットボトルを買って、値段が高い、とぼやいている人もいる。

あちこちでシャクナゲを見かけるが、奈良の山で見られる背の高いシャクナゲはほとんど見られない。
背は低く、どんな強風にも吹き飛ばされないぞ、と頑張っているような姿である。
まだ花をつけているのは、奈良の山ではもう見られぬ光景である。
  
10.29分 箕冠山の分岐点に着く。



10.42分 「根石山荘」の分岐点で休息。
「展望風呂」という看板があり、西に50メートルほどルートを外れた霧の中で屋根に石をたくさん載せてへばりついているのが「根石山荘」だった。
 
なだらかな上り道を歩けば、10.59分 「根石岳(2603m)」山頂に着く。
この山頂で昼食。お弁当は白飯やおにぎりでなく、味付けのご飯である。
「おいしいねぇ!」と言いながら食べている女性の声。
  
昼食後、山頂よりやや下ったところから眺めた「西天狗(2646m)」と「東天狗(2646m)」の姿である。
霧が流れて見え隠れしていたが、少しの晴れ間を見てパチリ!


 

 
12.00分 「東天狗」に着く。
「向こうに見える西天狗に行きたい人はここに集まってください。リックを置いて」と内炭講師の声が聞こえる。
10人ほど希望者が集まり、内炭さんの案内で出発。
僕は、「どうしようかなぁ」と躊躇していたが、
内炭講師に、「宿までどの位かかるの?」の聞けば、
「あと、1時間ぐらいだ」という。
「それでは行こう!」と決心する。
足のほうは問題なさそうだ、と急遽、みんなのあとを追っかける。
かなり下がったところで、上から内炭講師が、
「きしさん、そこで待っていて!」と叫んでいる。
僕がみんなとだいぶ離れすぎているものだから、
戻ってくるのを待て、ということのようだ。
「こんなところで待っていられるいかい」と思いながら、急いでみんなの後を追う。
みんなが頂上に着くころに漸く追いつくことができた。

東天狗からの根石岳を望む。

西天狗で記念写真を撮る。
「西天狗は百名山の一つだ」と話している声が聞こえる。

東天狗に向かって、「写真を撮って!」なんて、叫んでいる。
合田さんが200mmの望遠カメラを持っているから、向こうからは「スタンバイOK!」などとやり合っている。

西天狗からの根石岳の眺めである。東天狗を望む。
 
12.44分 東天狗を下り、中山峠に向かう。
 
13.01分 登ってくる子供たちに出会う。
胸の名札を見れば、「上田第五4班」と書かれている。
何班かに分かれて登ってきている。
150名ほどの人数だという。
上田市の中学校の生徒で集団登山をされているのだ。
みなリックは担いでいない。
われわれが下りるのをよけて通してくれる。
通るすがら、「こんにちわ!」「こんにちわ!」と、みんな元気な声。
こちらも元気に「こんにちわ!」と声を返す。
5、6人とハイタッチして通り過ぎる。

「大阪や奈良の中学校ではこんな集団登山なんて考えられないだろうに」と思う。
この頃、事故が起こればすぐ学校の責任を追及される風潮なのに、
生徒にこんな素晴らしい体験をさせる学校があるのかと、ビックリする思いで通り過ぎる。
13.37分 天狗岳を眺めながら休憩。

13.49分 中山峠に到着する。
 
13.56分 「黒百合ヒュッテ」に到着。
何とか雨に降られずに到着した。
 
17.30分から食事という。
それまで3時間半ほどある。
ビール、ジュース、お酒を飲みながら、自己紹介する。
新潟のお酒「八海山」をO嬢は注文して、「お酒のほうが大好き」なんて言いながら
冷やで飲み始めている。
「八海山」も4−5本は空になったのではなかろうか。
食事をする頃にはもう飲み過ぎて、食台をひっくり返す騒ぎもある。
内炭講師も飲むほどにひときわ大きな声でしゃべりまくっている。
ご主人はジュースかコーラで、我慢しているのか? 飲めないのか?
 

 
しばらくして気が付いたら、雨が降っている。
台風7号が直撃しそうだ、という話がある。
明日の天気が心配である。
「せっかくだから何とか晴れてくれないかなぁ」と祈る気持である。

食後、すぐに・・・・・グゥーグゥー・・・・

第3日目(7/26)

今日の行程は、黒百合ヒュッテ〜中山(2496m)〜高見石〜麦草峠〜茶臼山(2384m)〜縞枯山(2403m)〜ピラタス蓼科ロープウエーにより下山の予定であったが、台風7号の影響で変更となる。
雨は朝まで降り続いているし、風もある。
5時半に朝食の時、内炭さんから、「台風7号が直撃しているので、今日は麦草峠まで歩き、あと温泉に向かう」という。
まさか台風7号に影響されるとは思ってもいなかったことだが、この天気ではどうしようもない。
食事後、直ちに出立の支度にかかる。
6.15分 集合し、「霧が出ているので、前の人との間を開けないように。辛くとも前の人についてください。自分との闘いですから」との注意を受けて出発する。
寒暖計を見れば15.5度である。

6.23分 中山峠まで昨日来た道を通り、ここから「高見石」に向かう。

6.49分 中山山頂(2496m)に着く。
展望台もあるが、今日はまったく視界なしである。
「ここが展望のきかないい展望台です」なんて内炭講師の声が聞こえる。
 
中山山頂からの下りは大きな石ころだらけの道である。
「昨日から雨が岩にしみこんでいるから、しっかりのったら滑らないから」と内炭さんの声。
たしかに腰を低めに岩にしっかりのかれば、滑る心配はない。
樹林地帯を進む。苔むした倒木や苔むした岩の風景が見られる。
「大台ヶ原のようだねぇ」と話し合う声。
「苔にみとれてこけないように!」なんてしゃれを前の人がいっている。
7.59分 「高見石小屋」に着く。
樹の下や軒下で一休み。
雨はひっきりなしに降っている。
デジカメがぬれるので、思うように写真が撮れない。
 
8.44分 白駒荘に着く。
白駒池はかなり大きいようだが、対岸はさっぱり霧で見えない。
白駒荘の中を窓越しに見れば、昨日東天狗を下りる時にすれ違った上田の中学生の姿が見えた。
あれぇ! どのルートを通ってきたのだろう?
まさかこんなところに泊まっているとは思いもよらなかったから、ビックリである。
 
9.27分 麦草峠が見えてきた。
9.30分 「麦草ヒュッテ」に到着する。
バスの姿は見えない。
雨具などぬれたシャッツなど着替える。バスに乗り込む準備をする。
着替え終わったあとはココアのご馳走である。
 
「標高2127m 麦草峠」の標識がみられる。

バスに乗り込み、横谷温泉に向かう。
バスの中で「蓼科ロープウエーが台風のため運休している」との話がある。
晴れていれば蓼科ロープウエーまで歩いて降りる予定になっていたのだ。
温泉に11時に到着するも、準備中で11.30分まで30分ほど待たねばならない。
それまで土産ものを物色しながら時間を過ごす。

温泉に入って気分サッパリ!
おいしい昼食である。
まずは無事に歩けたことに感謝!
ビールが格別の味である。

13.15分 奈良に向けて出発!!

         ― おわり ―

追記
(この山歩きの後、若い時に友人の一孫君と歩いたのはいつ頃だったろう、どのコースを歩いたのだろう、と思って、調べてみたところ記録が残っていた。
昭和38年9月21日から、渋ノ湯〜麦草峠〜縞枯山〜双子池(テント張る)〜蓼科山〜白樺湖(テント張る)
のコースを歩いたことがわかる。
残念ながら歩いた時の印象はまったく残っていない)


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